緑内障は、昔は不治の病といわれていました。
俗に「アオソコヒ」*といわれ、危険、発作、激痛、失明などのイメージが強く、たいへん
恐れられている病気です。
恐れられている病気です。
緑内障とは、眼圧が高くなり、その結果、視神経が圧迫されて視力、視野に障害を
きたす病気です。
きたす病気です。
現在もこわい病気であることに変わりはありませんが、医療機器の進歩で早期発見
が可能になったこと、いい薬が開発され、病気の進行をストップさせることができる
ようになったことなど、もう不治の病とはいえません。
が可能になったこと、いい薬が開発され、病気の進行をストップさせることができる
ようになったことなど、もう不治の病とはいえません。
ただ、いったん萎縮した視神経を元に戻すことはできません。
緑内障と診断された場合は、冷静に受け止め、どういう病気かをよく理解し、治療を
怠らなければ、失明などという事態になることは、まずありません。
怠らなければ、失明などという事態になることは、まずありません。
定期検診を忘れずに受けることが必要です。
*アオソコヒ
緑内障の発作のとき、瞳孔が開いて周囲が真っ赤に充血したなかに、瞳孔が
緑がかって見えるため、この名がついたといわれています。
緑がかって見えるため、この名がついたといわれています。
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眼球をボールにたとえて説明します。
もし、私たちの目が、空気の抜けたボールのように「ふにゃふにゃ」していたら
どうでしょうか?
どうでしょうか?
一定の像が結ばれないので、ものがゆがんだり、揺れ動いたり、かすんだと
思ったら急にピントが合ったり、とにかくまともに歩くこともできないはずです。
思ったら急にピントが合ったり、とにかくまともに歩くこともできないはずです。
目がきちんと見えるためには、眼球の形を保つためにある程度の硬さが必要
なのです。
なのです。
この目の堅さのことを眼圧といいます。
ボールの硬さを調節しているのは空気です。
たくさん空気を入れればボールは硬くなり、空気が抜ければボールはやわらかく
なります。
なります。
同じように目の堅さを調節しているのが、「房水」と呼ばれる目の中の水です。
水といっても成分は血液と似ています。
それもそのはずで、房水は血液でろ過され、赤血球が取り除かれた「透明な血液」
と考えることができます。
と考えることができます。
もし房水の代わりに血液がそのまま目の中に入ってきたら、視界は真っ赤になって
何も見えなくなってしまうでしょう。
何も見えなくなってしまうでしょう。
そこで透明になっているのです。
ほかのページで房水の紹介をしました。
その房水は、目の硬さを維持する働きのほかにも、角膜や水晶体など透明である
必要から血管を持たない組織に栄養を補給したり、老廃物を洗い流したり、細菌
などから目を防御する免疫細胞を眼内に運んだりしています。
必要から血管を持たない組織に栄養を補給したり、老廃物を洗い流したり、細菌
などから目を防御する免疫細胞を眼内に運んだりしています。
房水は毛様体でつくられ、眼内の各組織を通り、そして眼外に排出され心臓に
戻ります。
戻ります。
房水がつくられる量と排出される量が同じであれば、目の中には常に一定量の
房水が循環していることになり、眼圧も一定です。
房水が循環していることになり、眼圧も一定です。
ところが何らかの原因で排出がうまくいかなくなることがあるのです。
そうなるとボールに空気をどんどん入れるのと同じで、眼圧が上がります。
そして、視神経を圧迫するのが緑内障というわけです。
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緑内障は、眼圧が高くなることにより、視野が狭くなっていく病気です。
実は、40歳以上の5%が緑内障にかかっていて、
進行すると失明にも至るという大変怖い病気です。
緑内障の正しい知識と早期発見、早期治療が大切です。